はじめに:なぜ今イーサリアムが注目されるのか?
2024年に米国で現物イーサリアムETFが承認され、機関投資家が参入できる道が開かれました。さらに、米国で議論が進む**ステーブルコイン規制法(GENIUS法)**や、実世界資産(RWA)のトークン化が広がる兆しもあり、イーサリアムを取り巻く環境は大きく変わりつつあります。
こうした背景から、世界の大手銀行やファンドは次々と「イーサリアム価格予想」を発表しています。本記事では、その代表的な予測と理由をわかりやすく紹介します。
イーサリアムとは?初心者でもわかる基本
- ビットコイン:デジタルの金。価値の保存が中心。
- イーサリアム:アプリが動くブロックチェーン。決済だけでなく、NFT、ゲーム、金融(DeFi)、不動産や国債のデジタル化(RWA)などに使われる。
つまり、イーサリアムは「インターネット上の新しい経済インフラ」のような存在です。使われれば使われるほどネットワークに手数料が入り、その一部は焼却(バーン)されて供給が減ります。この仕組みが価格上昇の強力な後押しとなるのです。
世界の銀行・ファンドが出している価格予想
スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered)
- 2025年末:7,500ドル
- 2028年末:25,000ドル
- 理由:
- 現物ETFで大規模な資金流入
- ステーブルコイン普及でイーサリアム利用が急増
- 👉 出典:Reuters
VanEck(資産運用大手)
- 2030年:22,000ドル(ベース予想)
- 理由:
- Ethereumの取引手数料収益=年660億ドル規模に成長
- 株価評価モデル(PER33倍)を適用し、企業価値2.2兆ドルと試算
- 👉 出典:VanEck公式ブログ
Fundstrat(アナリスト Tom Lee)
- 2025年:12,000〜15,000ドル
- 理由:
- ステーブルコインの「ChatGPTモーメント」(爆発的普及)が訪れる
- RWA(実世界資産のトークン化)が急速に広がる
- 👉 出典:CoinDesk
Bitwise(暗号資産ファンド)
- 具体価格は非公開だが需給面に強気
- 理由:
- ETF+企業の保有が新規供給の7倍に達する可能性
- 「需要ショック」が起きれば価格上昇は避けられない
- 👉 出典:CoinDesk
J.P.モルガン銀行
- 価格予想は出さず慎重なコメント
- 評価:
- プラス:ステーブルコインの成長はイーサリアムの追い風
- マイナス:利用状況は伸び悩み、競争チェーン(ソラナ等)が台頭
- 👉 出典:Decrypt
価格予想が「現実味」を帯びている理由
今回の予想は、単なる個人の楽観論ではありません。
- スタンダードチャータード銀行:イギリスを代表する国際銀行
- VanEck:米国の大手資産運用会社
- J.P.モルガン:世界最大級の投資銀行
- BitwiseやFundstrat:暗号資産市場に深く関わる専門ファンド
これら世界的に信頼性のある機関が出す数字だからこそ、投資家にとっても「机上の空論ではない」と感じられるのです。実際にETFや規制、企業の資金運用方針に基づいた予測であり、市場参加者の資金フローと直結しているため現実味があります。
初心者向けキーワード解説
ETFとは?
証券口座から簡単に買える投資商品。ETFが設定されると、年金基金や大口投資家もイーサリアムに投資しやすくなる。
ステーブルコインとは?
「1ドル=1コイン」で価値が安定するデジタル通貨。送金や決済での利用が増えれば、イーサリアムの利用料が増加。
RWA(実世界資産のトークン化)とは?
株や債券、不動産をブロックチェーン上でデジタル化して流通させる仕組み。ウォール街が本格参入を始めている分野。
リスクも忘れずに
- 他のチェーン(ソラナなど)との競争
- 規制が厳しくなる可能性
- 世界経済の景気後退で投資資金が流れにくくなるリスク
投資家タイプ別の参考ポイント
- 長期保有派:VanEckの「2030年22,000ドル」を長期目標に据える
- 短期トレード派:スタンダードチャータードやTom Leeの「7,500〜15,000ドル」の節目を意識
- 慎重派:J.P.モルガンが指摘する「利用実態」と「競争状況」に注目
まとめ:イーサリアムの未来はどうなる?
- 世界の銀行やファンドが出す予想は、2025年は最大15,000ドル、2030年は2万ドル超えという見立て。
- これらの予想は、大手金融機関が実際の資金流入や規制環境を踏まえて出しているため、現実味がある。
- イーサリアムは、ただの投機対象ではなく「使われるほど価値が増す仕組みを持ったデジタル資産」と理解することが大切。
👉 イーサリアムは「インターネット時代の新しい経済インフラ」として広がるかもしれません。今後の価格動向をチェックしながら、リスクも踏まえて投資判断を考えていきましょう。
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